むし袋の高額転売に思う「伝えること」の難しさ

  • 年末年始、大変ご好評いただきました『2021新春むし袋』、皆さんのおうちにも届いています。

    沢山の子ども達が着てくれて、喜んでくれている姿をSNS通して拝見し、スタッフ一同心から嬉しく思っております。

     

    これまで気になっていたけど、むし袋をきっかけに初めてInsect Collectionを手にしてくれた子ども達。

    サイズアップにより着る機会が減っていたけど、むし袋で新調してくれた子ども達。

    むし袋に入っていたアイテムの大人用を買い足してくださるパパママまで。

    本当に嬉しいことです。

     

     

    しかし、お正月キャンペーンが終ろうとしていた1月5日。

    まだむし袋は誰にも届いていないはずのタイミングで、フリマサイトでの高額転売がされていました。

    お客様から複数報告をいただき、愕然としました。

     

     

    私たちは2万円相当を6,400円で販売しましたが、高いものは17,000円で販売されていました。

    非常に悲しい気持ちになりました。

     

    その悲しみの要素は以下の3点です。

     

    ①開封していないから

    私たちは、フリマサイトを否定していません。

    以前記事でも書いたように、リユースは素晴らしいアクションです。

     

     

    子供の体型は難しく同じ身長でも胴回りや首回りなどの個人差が大きいため、着れない場合も多々発生します。

    欲しがってはみたものの「絶対これは着ない!」と言う子もいるでしょう。

    中には持っているものと重複してしまったという方もいたかもしれません。

    様々な観点から当ブランドは不良品以外の返品交換を現状では受け付けていません。

    フリマサイトで適切に取引していただくのはリユースのみならず新品であっても、推奨したいとさえ考えています。

     

    ただし、オンラインショップやユーザーフォトの画像を使用した出品行為は固くお断りしております。

    著作権やモデル様の安全を守るため、出品停止の依頼を出させていただく場合もございますので、必ずご自身にて撮影した商品画像での出品をお願いします。

    メディアリテラシーを守ってご利用ください。

     

    しかし、今回は、届いてもいない、開封もされていない商品が出品されていました。

    もちろんフリマサイトでもルール違反とされている行為ですが、私たちが悔しく感じた理由はそれだけではありません。

    むし袋は、『子どもの笑顔のため』。

    再三伝えてきたはずの大前提があるのにも、子どもは目にすることすらしていない。

     

    これが一番悲しかったことです。

     

     

    ②不当な利益を生んでいるから

    この出品は、最初から転売目的であったことが明確です。

    私たちは前回の記事でも書いたように、収益はない中でも寄付ができるように、調整に調整を重ねてようやくむし袋を実施しました。

     

    それは、この出品者の個人の利益のためではありません。

    倫理性のない消費活動は、私たちが目指す社会と相反する行動です。

     

     

    ③本来届いて欲しかった人に届かなかったから

    この出品を発見して連絡を下さった方の中には、むし袋が購入出来なかったという方もいらっしゃいました。

    しかし、このように倫理観をしっかり持っていらっしゃる方ほど、高額転売品は購入しないよう私たちのお願いを聞いてくださいます。

    こんな方に買って欲しかった・・・そう思ってしまいます。

     

     

     

     

    たかが福袋の転売。どこのブランドも行われている、仕方ない、人気のある証拠、違法ではない、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

    しかし、私たちはエシカル消費(倫理的な消費)を通して、子ども達の学びに繋げたいという強い想いがあります。

    このような倫理性のない行為は、絶対に黙認するわけにはいかないと考えています。

     

     

    至らなかった部分を反省し、同じ失敗を繰り返さぬよう対策を考えていますが、現状では方法が見つからず、安易に販売することはできないと感じています。

    抽選や数量限定などもありますが、それも万全とは言い難い対策です。

     

     

     

    対策を考える一方、疑問も感じています。

    不正ができないように整備することを、無意識なエシカル消費と言うのでしょうか。

     

     

    例えばお一人様1個の購入に限定すれば、確かに転売量は減るでしょう。

    しかし、それは「兄弟姉妹がいても、1人以外は諦めてください」と言っているようなものです。

    子どもたちに「あなたは○○だから諦めて」という行為はできることならしたくありません。

     

    もちろん販売数に限りはあるので、買えない場合もありますが、平等なチャンスが与えられたあとの残念な結果と、初めから制限されていることでは意味合いが大きく違うとも感じています。

     

     

    子ども達に、能動的な大人になって欲しいと願い自然体験を推進する私たちは、制御しなければならない大人がいることを子ども達にどう伝えれば良いのでしょうか。

     

     

    ソーシャルグッドなプロダクトを、ソーシャルグッドなサービスでお届けしたい。

    やりたいことはシンプルなのに、とても難しい問題です。

     

    子ども達の未来を考える素晴らしいお客様にご愛顧いただいていることを励みに、対策をしっかりと考えてゆきたいと思います。

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