いま注目したい『読書バリアフリー』
昨年、読書バリアフリー法(正式名称「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」)という法案が可決されました。
読書バリアフリー法は、視覚障がいのみならず、発達障がいの読み書き困難症状(ディスレクシア)、肢体不自由など様々な理由から読書が困難な方々の、読書環境を整備することを目指して作られた法律です。
特に、近年ディスレクシアと診断される子ども達は急増しており、日本人では10人に一人とも言われます。
まるで文字が降っているように感じたり、一文字ずつバラバラのパズルのように感じたり、通常の文章として読めないことに周りの理解は必要不可欠です。
他人事と思わず、ご家族や周りの方で「文章を読むのが遅いかも?」と思ったら、専門家に相談してみてほしいと思います。
参考:ディスレクシアの支援団体 認定NPO法人 EDGE(エッジ)https://www.npo-edge.jp/educate/
「障がいの有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現」を目的とし、国や自治体だけではなく、出版社や書店に至るまで、書籍にまつわる様々な機関が、読書バリアフリーを実現すべく行動がはじまっています。
点字図書館では、点字の図書だけでなく、音声読み上げの本など、読書が困難な方向けのアイディアに溢れており、全国の図書館のハンディキャップ対策にも貢献されているそうです。
読書バリアフリーが広がり、ツールが進化したり、そもそもの疾患理解が広がるよう、私たちも取り組めることを考えてゆきたいと思います。